煙突の耐震診断(鉄塔支持型煙突の場合)
南海トラフ巨大地震や東京湾北部地震、東海地震等の襲来が懸念されています。
当社では内閣府公表の「模擬地震動」を使用した、時刻歴応答解析による耐震診断も可能です。
01.必要資料の入手
上部構造や基礎構造等の詳細が判る資料、ならびに煙突立地地盤の地質状況が判る資料(土質柱状図等)をご提示ください。
※耐震診断で現状を考慮に入れる場合、現地調査が必要となります。02.耐震診断
1)想定する地震の検討
①襲来する地震規模の設定
②検討用地震波(模擬地震波)の作成2)立地地盤の評価
①増幅特性の評価
②地震時の液状化を評価3)構造計算
①上部構造を三次元骨組モデルに置換
②上部構造物の固有振動特性を把握
③地盤-基礎-上部構造の連成効果を評価
④上部構造の(時刻歴)地震応答解析4)安全性の評価
①上部構造の地震時応力を評価
②基礎構造の地震時応力を評価03.耐風診断
1)風方向風荷重
①上部構造にかかる応力を評価
現在、または建設時の基準に基づいた風方向風荷重によって、上部構造にかかる応力を算出
②基礎構造にかかる応力を評価2)風直角方向風荷重
①上部構造にかかる応力を評価
煙突筒身が自励振動による共振を起こした際に生じる風直角方向風荷重によって、上部構造にかかる応力を算出
②繰り返し振動による許容疲労強さと照合して耐風安全性を評価04.各応力に対する安全性評価
各応力に対する安全性は、原則として「当該部材に作用する最大応力」>「短期許容応力または部材耐力」により評価します。
①上部構造の主要部材について評価
②上部構造の接合部について評価
③上部構造のアンカーボルト等脚部について評価
④基礎構造のコンクリート・鉄筋について評価
⑤基礎構造の杭材について評価05.安全性についての総合評価および改善設計
前項の安全性評価の結果や、現地調査の結果(実施した場合)を基に煙突の安全性についての総合評価を行います。問題があると判断された場合、安全性向上のための改善案(補強対策等)をご提案します。